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2010
11/14
*Sun*

風月同天

category : 読書 | 日記 | 日記
※以下「」と□枠内、西山厚氏著『仏教発見!』より引用です。

「山川異域  山川、域を異にすれども 
風月同天  風月、天を同じうす
寄諸仏子  諸(もろもろ)の仏子に寄せて
共結来縁  共に来縁を結ばん」

天平時代、日本の長屋王が中国の僧侶に送った千枚の袈裟に刺繍
されていた詩。
先日西山厚先生の『仏教発見!』を読みながらの帰り道、空を見上げて
広がった。
実家の家族や遠くの友達、大好きな昔々にまだ見ぬこれから先出会う
人たち、長屋王もこの詩を見た鑑真和上も、さっきまで一緒にいた職場の
人も今覗いて下さったみなさんも。
千年前も百年前も今も未来も風月同天、って。

仏教発見!

先々月足を運んだばかりの唐招提寺の。
鎌倉時代から伝わる釈迦如来像の像内には
「必ず必ず、これらの衆生より始めて、一切衆生、皆々、仏となさせ給へ」
という文書が納められているそうで。
その左には多数の名前が列記してあり、人の名前に交じって、クモ・ノミ・
シラミ・ムカデ・ミミズ・カエル・トンボ・カなども書かれているのだとか。
「人間だけでなく、動物や植物までもが栄える世にしたいと願った人、
自分たちと同じく、ノミやシラミも仏になることを祈った人が、かつてこの
国にはいたのである。」

江戸時代、大仏が復興するまで安眠しないと誓った公慶上人。
座って眠った7年の歳月。
奈良・鎌倉・桃山・江戸、いろんな時代の継ぎ接ぎの東大寺の大仏は
何百万人もの各時代の人たちが繋げ残してくれた思いのチカラ。
小さな手が集まってできた、大きな大きなその姿。

「なぜ真言行者の多くが魔道に落ちるのか」と疑問に思った鎌倉時代の僧、
熱心に修行に励む若き日の叡尊さん。
後年蒙古襲来の際に祈ったのは「東風を持って、兵船を本国に吹き送り、
乗る人を損なわずして、乗るところの船を消失せしめたまへ」

仏教が伝来した6世紀、最初の出家者となった女性17歳の善信尼さん。
仏教受容に反対した物部氏が滅ぶと、百済に行って学びたいと申し出る。
「1,400年以上前のわが国は、若い女性が国外で勉強したいと希望し、
それが実現する国家であった。」

薬師寺金堂再建に力を尽くし修学旅行生たちに話をし続けた高田好胤さん。
「子どもたちの中に種をまいていると思ってきたのは、私の思いあがり以外の
何ものでもなかった。私自身が、これまで相手をしてきた何百万人かの
子どもたちによって、心に幸せの種をまいてもらってきたのだ。・・」
後に成長したその子たちが金堂復興を支援するようになる。

以前聞いたお話も、初めて目にしたお話も。
仏教徒でもなく仏教を学びたいと思っているわけでもないけれど、ただ
西山先生のお話を聞きたいなぁと思って手にした本で、知らなかったかつての
想いを知らされて。
沁みて沁みて、遠かった人たちが近くなって。
届いた想いが、また次へのチカラとなって。
風月同天 共結来縁
今にもちゃんと届いてる、長屋王の歌。

・・ただ古いだけのものに人は心をうごかさない。二十年前、初めて正倉院宝物を手にした時、古いものほどできがいいことに驚かされた。であれば、人間の歴史とは一体なんだったのだろうか。正倉院宝物に限らず、千二百年以上の長きにわたり、大切に守られ、伝えられてきたものは、光を放っている。私たちのなまざしの強さにより、その光はさらに輝きを増していくような気がする。

かなり泣かされましたから。
昼休みや移動中は要注意です。
眼充血、鼻ズルズル(苦笑

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人生が輝き出す名言集 第2章



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